【人材業界分析】2022年6月-2023年6月 Google検索キーワードランキング | 人材紹介・求人サイトが求職者を集める方法とは？

近年、日本国内の人材紹介/派遣事業や求人広告サービスは、2万以上存在すると言われており、人材業界は競合がひしめくレッドオーシャンな市場と言っても過言ではありません。

また求職者視点では、就業や転職検討時にどのサービスを使えば良いのかわからない、といった声も少なくありません。

そんな競争の激しい市場において、オンラインで求職者を上手く集めているサイトは、集客においてどのような特徴があるのでしょうか。

本記事では、求職者がGoogle等の検索プラットフォームで使用している上位の検索ワードや、実際にアクセスしている人材紹介/求人サイトをSimilarwebを使って分析し、現在の人材業界における効率的な集客方法の一例をご紹介します。

大手の求人媒体は「履歴書」「職務経歴書」に紐づく
検索ワードから求職者のアクセスを得ている

仕事/求人探しに使用されている検索ワードランキング TOP20
（22年6月~23年6月）※ブランドワードは除く

※検索意図カテゴリー
⚪︎：履歴書/職務経歴書に関する検索ワード
×：職探しに使用されるビッグワード
△：求人サイト探しに使用される検索ワード

上のリストは2022年6月から2023年6月の間でGoogleやYahoo!等の検索エンジンで計測された、仕事探しの目的で使用されたキーワードのランキングです。

各項目の定義は以下の通りです。

・検索ワード：ユーザーが検索エンジンで実際に検索したキーワード
・トラフィック：各検索ワード経由で発生したアクセス数
・トラフィックシェア：合計アクセス数にする各アクセス数の割合
・検索回数：月間の平均検索数
・トラフィックリーダー：各検索ワード経由で一番多くのアクセスを獲得したサイト

また、主な示唆として以下3点挙げられます。

• 履歴書/職務経歴書に関する検索ワード群では、doda（デューダ）が最も多くのトラフィックを集めており、dodaのサイトが、求人への応募時に必要な書類に関する豆知識やフォーマットを含むコンテンツが充実していることが予想できます。
• 「転職」「求人」等の職探しに使用されるビッグワード群では、マイナビ、Indeed（インディード）、タウンワークが各キーワード経由でのトラフィックを多く獲得しており、各社がそれぞれの事業カテゴリーに紐づくキーワードからのSEOに強いことが示唆されます。
• 求人サイト探しに使用される検索ワード群では、doda（デューダ）やIndeed（インディード）、及びUPPP転職が自社サイトへのトラフィックに優位性を持っていることがわかりました。自身にとって適切なキャリアサイトを見い出す目的で、各転職サイトの比較を行っている求職者が一定数存在し、且つ彼らの多くがUPPP転職にアクセスしていると推測されます。

では、各検索ワードから多くのアクセスを得ている上位サイトはdoda以外にどんなところがあるのでしょうか。またdoda以外の上位サイトはどのようなコンテンツを提供しているのでしょうか。

Similarwebでは、気になるキーワードや関連キーワード群から、ユーザーがどのサイトのどのコンテンツにアクセスしているかを調査することができます。

今回は多くの求職者に使われていた「職務経歴書」とその関連キーワードで調べました。

求職者の多くが、転職時に提出する書類の情報を
必要としている

「職務経歴書」関連キーワード群でトラフィックを獲得している
上位サイト（22年6月~23年6月）

※サイトカテゴリー
⚪︎：転職求人サイト
×：求人検索エンジン（パート・アルバイト/派遣求人も保有）
△：履歴書作成サービスサイト
◻︎：その他（履歴書コンテンツに関するページを持つサイト）

各項目の見方は以下のようになっております。

・トラフィックシェア：該当検索ワード群から得たトラフィックの割合
・順位：Googleの検索結果で表示された該当サイトの順位
・最終URL：該当検索ワード群からアクセスに繋がったランディングページ

上記の調査の結果、以下の考察が得られました。

• 「職務経歴書」に類する検索ワードを使用する求職者は、doda（デューダ）やリクルートエージェント、マイナビ等の転職求人サイトに多くアクセスしています。正規雇用（正社員）求人の多くが、エントリー時に職務経歴書を求めるケースが多いため、パート・アルバイト求人や派遣求人よりも親和性の高い正社員の求人情報を多く有する転職求人サイトへのアクセスが多いと考えられます。
• 転職求人サイトが保有している「職務経歴書」関連ページの多くは、テンプレートやノウハウに関するコンテンツが多い結果となりました。このことから、多くの求職者が転職検討時に、職務経歴書の書き方に関するヒントや雛形のフォーマットを求めていることが想定できます。

✅求職者の検索動向をやトレンドを調査することで、予想していなかった需要を発見できることも。
競合とは異なるコンテンツや独自のSEOで求職者の需要をいち早く捉え、検索流入を増やしていきましょう。

まとめ

このようにSimilarwebを活用して、ターゲットユーザーが多用している検索ワードの調査や、競合他社が集客に成功しているサイト内ページを分析し、自社サイトでの類似ページ制作や既存ページのSEO強化に役立てることができます。

今回は人材紹介/求人サイトでのオンライン集客方法の一例が垣間見えたかと思いますが、Similarwebでは様々な競合他社の人気ページや、トラフィック獲得に強い検索ワードをより詳細に分析することが可能です。

自社での効率的、かつ生産的なデジタルマーケティング活動へのご興味や、本件の分析について更に詳しい情報を知りたいという方は、marketingjp@similarweb.comまでご連絡ください。
また、無料版からのご利用も可能です。

必要に応じてシミラーウェブプラットフォームの実際の画面をご覧いただきながら、ご説明させていただきます。

by Kazune Moriyama