「Similarweb Customer Forum TOKYO 2025」開催レポート

2025年9月17日（水）、SimilarWeb Japanは、Similarwebをご活用いただいているお客様をお招きし、アニュアルイベント「Similarweb Customer Forum TOKYO 2025」をザ ストリングス表参道（東京都港区）にて開催いたしました。

 「生成AI時代のマーケティング」をテーマに掲げ、Similarwebの新たな提供価値や先進企業による具体的な実践事例を、多くのお客様と共有する場となりました。

■ラーニングセッション

前半のラーニングセッションでは、GMO NIKKO社と日立ハイテック社の2社に活用事例をご紹介いただきました。Similarwebからは、新機能や今後の製品開発における注力分野を発表。また、当社テクノロジーパートナーであるSnowflake社による特別講演も行われました。以下、各講演の概要を講演順にご紹介します。

オープニングセッション

タイトル：「生成AI時代の検索最適化 ― Similarwebで始めるGEO実践」
講演者：米田 匡克　Similarweb Japan カントリーマネージャー

Similarweb Japanカントリーマネージャーの米田は、生成AIが検索から直接回答を返すようになったことで、顧客接点の構造が大きく変化している現状を指摘しました。

企業は今後、GEO（Generative Engine Optimization：生成エンジン最適化）への対応が不可欠であり、SimilarwebはAIソリューションを通じてGEOの推進と、それによる競争優位の確立を支援していく方針を示しました。

• 米田 匡克　SimilarWeb Japan カントリーマネージャー

顧客事例①：GMO NIKKO様

タイトル：「爆速顧客定義術〜シミラーウェブ×生成AIで爆速で顧客仮説ができた話〜」
講演者：山﨑 斗南 様　マーケティングソリューション本部 ソリューションプランニング部 マネージャー

GMO NIKKO様からは、Similarwebと生成AIを組み合わせた「爆速顧客定義術」の実践事例をご紹介いただきました。

従来、顧客インタビュー対象の設定に時間を要していたプロセスを、Similarwebの多角的なデータと生成AIの分析力で大幅に短縮。阪神タイガース公式サイトを題材にしたデモでは、速報重視層や観戦計画層といった具体的なペルソナ像を短時間で導出できることを示しました。

この事例は、「N1調査に入る前の仮説構築フェーズ」におけるSimilarwebの強みを明確に示すものであり、参加者から大きな反響を集めました。

• 山﨑 斗南 様　マーケティングソリューション本部 ソリューションプランニング部 マネージャー

顧客事例②：日立ハイテク様

タイトル：「Similarwebで拓くデジタル競合分析とマーケットインサイトの導出」
講演者：
千野 守 様　CSR本部 コーポレートコミュニケーション部 部長代理
向尾 将樹 様　営業戦略本部 グローバル営業戦略部 部長代理

日立ハイテク様からは、グローバルに事業を展開するB2B企業ならではの視点から、Similarweb活用の取り組みをご紹介いただきました。

特に印象的だったのは、リチウムイオン電池分野における分析事例です。国や言語ごとの検索実態を調査した結果、日本では「リチウムイオン電池」、韓国では「リチウム電池」と表記が異なるなど、単なる翻訳ではなく現地の検索文化に即したSEO戦略の必要性を明らかにしました。

また、コーポレート部門とマーケティング戦略部門が連携し、グローバル市場での競合把握とブランド戦略を推進している点も、参加者に強い示唆を与えました。

• 千野 守 様　CSR本部 コーポレートコミュニケーション部 部長代理

• 向尾 将樹 様　営業戦略本部 グローバル営業戦略部 部長代理

特別講演：Snowflake社様

タイトル：「Snowflake活用によるデータと生成AIの新たな可能性」
講演者：三本木 宏 様　データクラウドプロダクト ストラテジックスペシャリスト

Snowflake社は、クラウドネイティブなデータプラットフォームを通じて、データサイロの解消を支援しています。

講演では、データと生成AIの融合による新たな可能性について紹介。「Cortex AI」シリーズの一つである「Cortex Analyst」は、Meta Llama 3やMistral Largeモデルを活用し、ビジネスユーザーが会話形式でデータ分析を行える環境を実現。これにより、データチームの工数削減と迅速なデータドリブン意思決定を支援します。

• 三本木 宏 様　データクラウドプロダクト ストラテジックスペシャリスト

KEYNOTE

タイトル：「Similarwebの製品ロードマップと注力分野」
講演者：Benjamin Seror　Similarweb Chief Product Officer

Similarweb CPOのBenjamin Serorは、「顧客が市場で勝利するための迅速な意思決定を可能にする」という使命のもと、製品開発を「データ」「セットアップ・自動化・統合」「AIエージェント」の3本柱で推進していると述べました。

データ面では、MMXデータのアップグレードに加え、ChatGPTやPerplexityなど新しい生成AIエンジンへの対応を加速。また、モバイルアプリ市場での成功支援に向け、アプリインテリジェンスを刷新したことを発表しました。

とりわけ、ユーザー行動がGoogle検索からAIチャットボットへと移行する中、「新しいSEO」としてのGEO（Generative Engine Optimization）の重要性を強調。Similarwebは、生成AIチャットボットの回答内におけるブランド露出を可視化するAIソリューションを通じ、企業の認知戦略を支援していく方針を示しました。

さらに、Google AnalyticsなどのファーストパーティデータをSimilarwebに接続し、競合パフォーマンスに基づく最適な改善提案を行う機能を拡充。市場インサイトからブランド戦略、実行までを一貫して支援する「Similarweb AIエージェント」（仮想の成長チーム）の構築を進め、ワークフローの完全自動化を目指すことを発表しました。

• Benjamin Seror　Similarweb Chief Product Officer

■ネットワーキングセッション ― 懇親会と「カスタマーアワード2025」

フォーラム後半は、会場を移して懇親会を開催。ご来場のお客様同士の交流やSimilarwebスタッフとの会話も盛り上がり、最後に「カスタマーアワード2025」の発表が行われました。「カスタマーアワード2025」は、データドリブンな意思決定やデジタル戦略において顕著な成果をあげた企業を表彰するもので、4部門で受賞企業が選出されました。

Similarweb Japanカントリーマネージャーの米田匡克は、「受賞企業の皆様はSimilarwebを最大限にご活用いただき、デジタル戦略の推進や新たな市場価値の創出に大きく貢献されています」と述べ、今後も日本企業のデジタル変革を支援していく意向を示しました。

• 「カスタマーアワード2025」受賞企業の皆様

■総括

「Similarweb Customer Forum TOKYO 2025」を通じて、私たちは改めて確信しました。

それは、「データとAIを組み合わせ、より速く・より深く顧客を理解すること」こそが、これからの時代の競争力の源泉であるということです。

GEOという新しい概念の提唱、GMO NIKKO様・日立ハイテク様の実践事例、そしてアワードで表彰された各社の成果。これらすべてが、Similarwebがお客様とともに未来を切り開くための大きな一歩となりました。

ご参加いただいた皆さま、そして事例を共有くださったパートナー企業の皆さまに、心より感謝申し上げます。

※Similarwebの活用をぜひご検討ください。詳しい情報が必要な場合は、marketingjp@similarweb.comまでご連絡ください。また、無料版からのご利用も可能です。