
MarkeZine Day 2026 Spring登壇 生成AIに選ばれる企業、選ばれない企業。AI時代の検索はどう変わるのか?
ビジネスにおいて、競合を理解することは不可欠です。なぜなら、競合は自社と同じターゲット層を狙っているからです。
そのため、以下の点を把握することが重要です。
競合には、「直接競合」と「間接競合」の2種類があります。それぞれ競合の仕方が異なるため、両者を正しく理解することが重要です。
本稿では、直接競争と間接競争の違いを詳しく解説します。さらに、競争の影響を分析し、自社の市場シェアを効果的に拡大するための戦略についても紹介します。
直接競争とは、自社と同じターゲット市場に対して、同じ製品やサービスを提供する競合のことを指します。
一方、間接競争とは、異なるアプローチで顧客のニーズを満たし、自社の製品やサービスの代替となり得る競合のことを指します。
この基本を理解した上で、それぞれの競争について詳しく見ていきましょう。
直接競合とは、自社と類似した製品やサービスを提供し、同じターゲットオーディエンスを狙う企業のことです。
例えば、以下のような企業は直接競合関係にあります。
消費者は通常、お気に入りのブランドに忠誠心をもちますが、状況によっては競合ブランドへ乗り換えることもあります。
そのため、直接競合は自社の市場シェアを脅かす存在となり得ます。競合が常に顧客を奪おうと狙っていることを念頭に置く必要があります。
直接競合を特定する方法や競争に打ち勝つ戦略に入る前に、間接競合についても確認しておきましょう。
間接競合もまた、自社にとって大きな脅威となる可能性があります。なぜなら、間接競合も同じ顧客ニーズを満たそうとしているからです。
ただし、直接競合と異なるのは、そのニーズを満たす方法が異なる点です。通常、異なる製品やサービスを提供することで競争が生じます。
例えば、次のようなケースが考えられます。
このように、顧客の選択肢には常に代替手段が存在します。
さらに、間接競合は製品やサービスの提供だけにとどまりません。ターゲット市場にアプローチする手段は複数あり、その中で競争が発生します。
例えば、多くの企業は、顧客の疑問に答えることで信頼関係を築き、購買決定に影響を与えます。
間接競合はこのプロセスにも入り込み、SEO(検索エンジン最適化)やSNSなどを活用し、見込み客との関係を築こうとします。
例えば、児童心理学者が行動上の問題についてのブログ記事を投稿し、そこから顧客を獲得しようとしても、その記事がターゲット層に届かないことがあります。なぜなら、そのトピックに関する検索結果の多くが、すでにブロガーやニュースサイトによって占められている可能性があるからです。
ここまでで、直接競合と間接競合の違いを理解できたかと思います。では、実際に競合を特定する方法と、それぞれの競争にどう対処するべきかを見ていきましょう。
では、実際に自社の競合を特定していきましょう。ビジネス環境は複雑なため、複数の方法を組み合わせて分析することをおすすめします。
このセクションでは、競合を見つけて評価する方法をいくつかご紹介します。データドリブンな戦略から、よりシンプルな方法まで、さまざまなアプローチを活用して競合を理解していきましょう。
特にウェブサイトのトラフィックデータに注目しますが、製品の市場ポジショニングを考える際にも、同じ視点を活用できます。
競合を特定するために最もおすすめの方法のひとつが、Similarwebの「類似サイト」機能を活用することです。
このレポートが優れている理由は2つあります。
このレポートでは、複数のデータポイントを活用して、競争環境を広い視野でとらえることができます。具体的には、以下の要素を分析して類似サイトを特定します。
これにより、単一の指標に依存せず、総合的に競合を把握できます。
類似サイトのリストを作成した後、業界別にフィルタリングすることで、直接競合のみを抽出することができます。また、業界を限定せずに分析すれば、間接競合も視野に入れることが可能です。
では、実際にparents.comというサイトを例に見てみましょう。

Similarwebの「類似サイト」機能を使用して、Parents.comと類似したオーディエンスを持つサイトをリストアップしてみました。業界欄を見ると、多くのサイトが「health」カテゴリに属していることが分かります。
Parents.com は「子どもの健康」に特化したサイトですが、hebump.comやwhattoexpect.comは「妊娠・出産」に関連するサイトであり、「育児」そのものがメインテーマではありません。
これらのサイトが似たオーディエンスを持つのは当然です。Parents.com はSEOを活用し、親向けの情報コンテンツを積極的に展開しています。
同様に、thebump.comやwhattoexpect.comも検索流入を重視し、親向けの情報発信に力を入れていると考えられます。
しかし、これらのサイトは直接競合なのでしょうか?
もしこれらのサイトが異なるビジネスモデルをもっている場合、それらは間接競合に分類できます(間接競争については後ほど詳しく解説します)
業界フィルタを活用すれば、「子どもの健康」カテゴリーに限定したサイトのみを表示することも可能です。

いいですね。これで、「子どもの健康」分野で直接競合するサイトのリストが取得できます。

さて、Similarwebのデータは確認できましたね。
次は、Googleからどのような情報が得られるか見てみましょう。
競合をより深く理解するために、Googleを活用しましょう。
特にGoogleのオートサジェスト機能は、ユーザーがどのような比較検索をしているのかを知るのに役立ちます。
オンラインで商品を販売している場合、顧客は購入前にリサーチを行うことが一般的です。その際、多くのユーザーは競合商品と比較するために、以下のような検索を行います。
[自社の商品] vs. [競合の商品]
このアプローチは、ブランドの知名度が高く、商品が競争力をもっている場合に特に有効です。
例えば、Apple headphones(Appleのヘッドフォン)と競合する製品を調べるとします。
Googleのオートサジェストを使うと、関連する競合製品がリストアップされます。

さらに、Similarwebのキーワードリサーチツールを活用すれば、オートサジェストの情報を拡張できます。
例えば、Similarwebのキーワードジェネレーターを使い、「apple headphones」をシードキーワードとして検索します。
その後、検索フィルターを使用し、「vs」を含むキーワードのみを抽出すると、実際にユーザーが比較している製品の一覧が得られます。

ご覧の通り、このツールは、実際のユーザーが類似商品を比較するために行った検索のリストを提供してくれます。

ここでのポイントは、SEO対策として狙うべきキーワードを見つけることではなく、競合を特定することです。
オートサジェストやキーワードリサーチツールを活用することで、「実際に市場で競争しているブランドや商品」 を明確にすることができます。
これで、直接競合を特定する方法がわかりましたね。
次に、間接競合の特定方法についても掘り下げていきます。
間接競合とは、自社と同じ商品を提供しているわけではないが、異なる形で同じターゲット層にアプローチしている企業やサイトを指します。
彼らはセールスファネルの異なる段階でオーディエンスと接点をもっているため、ビジネス戦略を考える上で無視できません。
前のセクションで紹介したSimilarwebの「類似サイト」機能を活用すると、コンテンツ、オーディエンス、キーワード、リファラルの観点から、自社と類似したサイトを見つけることができます。
直接競合を探す場合は、異業種のサイトをフィルタリングして除外しました。それに対して、間接競合を探す場合は、異業種のサイトをあえて含めるようにします。
parents.com の場合でいえば、このサイトは子どもの健康に関する情報を提供するサイトですが、間接競合を探すために「Wemen’s Health」カテゴリーに属するサイトでフィルターをかけてみましょう。

するとこのように、直接的な育児情報サイトではないが、ターゲットとなるオーディエンスが重なるサイトを特定できます。
関節競合を探すもう1つの方法として、似たようなキーワードをターゲットにしているサイトを探す方法があります。
Similarwebの「キーワード検索」メニュー内にある「競合を検索」機能を使うと、検索キーワードの重複度合いから競合を特定できます。
例えば、nerdwallet.comを「競合を検索」機能で入力すると、「オーガニック検索の競合」レポートには、オーガニック検索で競合しているサイト一覧が表示されます。

この機能の特徴は、「類似サイト」機能よりも広範な競合がリストアップされることです。なぜなら、この機能は「キーワードの重複」のみを基準にしているため、商品レベルでは競争していない企業も含まれるからです。
したがって、ここで得られたデータを活用し、間接競合のリストをさらに拡張できます。
データ分析も重要ですが、実際の顧客のフィードバックこそが、競争環境を理解する上での最強の情報源です。
なぜなら、すでにあなたの販売プロセスを通過した顧客は、将来の見込み顧客と同じ課題を抱えている可能性が高いからです。
したがって、競合を理解したい場合、既存の顧客に以下のような質問をしてみてください。
情報収集の方法は多岐にわたります。
どの方法を使うにせよ、顧客の回答は貴重な情報です。競争環境をより深く理解するために、しっかりと記録を取りましょう。
ここまでで、自社の直接競合・間接競合を特定する方法を学びました。
では、次に何をすべきか?
競合を特定したら、次はそのデータを活用し、市場での自社のポジショニングや差別化戦略を考えるフェーズに進みます。
次のセクションでは、競争環境を活かした戦略構築について解説していきます。
競争市場を理解した今、次は市場シェアを拡大する方法を考えましょう。限られたリソースの中で、どこに戦略的に集中すべきかを見きわめることが重要です。
競合への対応には戦略的な計画が求められます。そのため、まずは競争市場をしっかりと分析する必要があります。
この分析では、自社が抱える特定の弱点を克服するための戦略を見つけ出すことが重要です。
さらに、ビジネスのさまざまな領域、例えば以下の各項目を強化することが可能です。
改善すべき点を特定したら、実際にビジネスを成長させる戦略を策定していきます。例えば、競合他社の方が自社よりも多くのトラフィックやSNSでのエンゲージメントを獲得していることが判明するかもしれません。
このような分析を通じて、自社の課題を明確にし、改善の方向性を見つけることができます。
ここでは、具体的な手順を提示するのではなく、戦略的な分析の進め方を説明します。その後、ベストプラクティスや考慮すべきポイントも紹介します。
今回の例では、トラフィックとエンゲージメントの指標に焦点を当てますが、実際には、市場での自社商品の位置づけや、見込み顧客を顧客へと転換するプロセスについても、同様の分析が可能です。
この段階では、マーケティング戦略に活かせる競合の弱点を探ります。自社サイトを主要な競合と比較し、どのような差があるかを確認します。
例えば、nerdwallet.comをSimilarwebのウェブサイト分析ツールに入力し、業界内の主要な競合4社と比較します。
この比較を行うことで、重要な指標を見きわめ、明確なチャンスを発見できます。

最初に注目すべきは、「トラフィック&エンゲージメント」レポートです。
ここで明らかになったのは、marketwatch.comが、他の分析対象サイトに比べて圧倒的に多くのトラフィックとエンゲージメントを獲得しているという点です。

次に、「マーケティングチャネル概要」を使って、marketwatch.comがどこからトラフィックを獲得しているのかを詳しく見ていきます。

データを見ると、ダイレクトトラフィックが非常に多いことがわかります。また、リファラルトラフィックも目立っています。
このデータから以下の2つのポイントが推測できます。
では、戦略分析に入る前に、もう1つのレポートを確認しましょう。データが多いほど、彼らの戦略をより深く理解できます。
エンゲージメントレポートを見ることで、marketwatch.com のトラフィックの詳細や、nerdwallet.com に対して優位に立っている理由がより明確になります。

このレポートを見ると、marketwatch.comの月間訪問数はnerdwallet.comの2倍以上ですが、月間ユニーク訪問者数はnerdwallet.comの方が多いことがわかります。
どういうことか?
「訪問回数/ユニーク訪問者数」のデータを見ると、
つまり、marketwatch.comのトラフィックが多い理由は、ブランド力というよりも、「サイトがリピーターを引きつけている」ことにあるのです。
では、その理由を詳しく理解する前に、まず marketwatch.com のホームページを見てみましょう。

marketwatch.comのホームページを見ると、株価情報をリアルタイムで提供していることがわかります。
また、バックリンクデータを確認すると、nerdwallet.comの方がバックリンク総数は多いものの、marketwatch.comはdrudgereport.comやwsj.comといった大手ニュースサイトからのリンクを獲得しています。
このことから、次のようなインサイトが得られます。
では、nerdwallet.comも同じ戦略を取るべきでしょうか?
この判断は、彼らのチーム次第です。
parents.comを競合サイトと比較すると、興味深いデータが得られました。

kidshealth.orgは、他の競合よりも圧倒的に多くのトラフィックを獲得しています。
さらに「マーケティングチャネル概要」でトラフィックの内訳を見ると、その大部分が「オーガニック検索トラフィック」であることがわかります。

では、parents.comは同じトラフィックを狙うべきでしょうか?
うまく行く可能性はあります。
もしそれを目指すなら、次のステップとして競合SEO分析が必要になります。
詳しくはこの記事では触れませんが、まず始めるための1つの方法を紹介します。
Similarwebのキーワードギャップツールを活用することです。

このツールを使い、競合サイトを入力した後、「オポチュニティ(機会)」フィルターを適用すると、競合がランキング入しているが自社が獲得できていないキーワードの一覧を取得できます。
そのデータを活用すれば、短期・中期・長期でのSEO施策の優先順位を決めることが可能になります。
このように、競合のトラフィック獲得戦略を分析し、そこから得たインサイトをもとに、自社の成長戦略を策定することが重要です。
業界のリーダー企業の強みと弱みを把握したら、次は戦略的な計画を立てる段階です。
競合と向き合うために活用できる戦略をいくつか紹介します。戦略は組み合わせが必要になることもありますが、どの戦略を選ぶかは自社の分析に基づいて判断しましょう。
ここでは、直接競合と間接競合に分けて戦略を解説します。
直接競合と対峙する際の最大の課題は、市場の中でどのように差別化し、自社を際立たせるかです。以下の方法が有効です。
間接競合に対しては、以下のようなアプローチが考えられます。
ここまでで、直接競合と間接競合の違いや、それぞれの戦略を理解できたはずです。また、競合が市場でシェアを獲得するためにどのような戦略を採っているかも把握できたでしょう。
このプロセスを活用すれば、自社を市場で際立たせ、シェアを獲得するための強力な戦略を構築できます。
重要なポイントは、競合と向き合う際に取れる戦略的アプローチは大きく2つあるということです。
「競合よりも優れた戦略を実行する」とは、市場シェアを競合から奪うために、自社のブランド力を高めたり、SEO対策を強化したり、広告投資を増やしたりすることです。
一方、「誰もやっていないことをする」というのは、競争が激しい市場で独自の手法を確立することを意味します。例えば、marketwatch.comが競合とは異なる手法でニュースサイトからのトラフィックを獲得しているように、他社が注目していない領域を開拓することも一つの戦略です。
どちらのアプローチも有効ですが、最も持続的な価値を生み出すのはどの戦略なのかを見きわめることが重要です。
有名な直接競合の例は?
さまざまな業界における直接競合の例を紹介します。
1. eコマース:
2. 自動車:
3. 航空:
4. ストリーミングサービス:
有名企業とその間接競合の例は?
1. Apple (iPhone):
2. Coca-Cola:
3. Amazon (ecommerce):
4. Nike (athletic footwear and apparel):
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